残業せずに帰りたいと思っても、会社が残業を美徳としていたら帰りづらいですよね。
日本の会社では、残業する=偉いという風潮がまだまだ残っているように思います。
早く帰ると、仕事熱心じゃないとさえ言われてしまうかもしれません。
でも、本当に「残業=偉い」は正しいのでしょうか?私はそうは思いません。
そこでこの記事では、下記の内容について解説していきます。
- 残業するのは偉いのか?
- なぜ残業は偉いという風潮が生まれるのか
- 残業は偉いという風潮がもたらすデメリット
- 残業が偉いという空気への対処法
この記事を読めば、残業=偉くないとわかり、残業が偉いという空気への具体的な対処法を知ることができます。
無駄な残業は無くしていくべきです。残業=偉いという価値観をぶっ壊して、無駄な残業を減らしていきましょう。
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残業するのは偉いのか?
結論から言うと、私は残業すること自体は全然偉いと思いません。まずは、その理由から述べていきます。
仕事は定時間内におさめるべき
本来、1日の仕事量は所定労働時間(多くの企業は8時間)におさめるべきです。
理由は2つ
- 1日の労働時間は法律で8時間と決められているから
- 残業すると経費(残業代)が余計にかかるから
本来なら8時間以内におさめるべき1日の仕事を、9時間も10時間も使って、さらに余分にお金も貰っているのです。
これを偉いというのは、おかしいと思いませんか?
残業すると仕事以外のことを大事にできない
残業をすると、仕事以外のことが大事にできなくなります。
たとえば、次に挙げるものです。
- 自身の体調管理
- 家族・友人と過ごす時間
- 趣味や勉強の時間
これらを犠牲にして仕事に心血を捧げるのは、果たして偉いと言えるのでしょうか?
残業しないのが偉いとも言えない
残業しないのが偉いとも思いませんが、残業しないことが絶対的に正義かと言われるとそうでもないと思います。
たとえば、まったく残業しなかったとしても、1人分の仕事量をこなせていなければ意味がありません。
誰かの仕事のしわ寄せは、他の誰かが対応する必要があります。つまり、他の人の残業が増えるだけです。
これでは、ただの自己中ですよね。
必要であれば残業するし、そうでなければ残業しない。本来、残業ってそういうものだと思います。
残業は、「偉い」「偉くない」で推しはかるものではないというのが、私の結論です。
なぜ残業は偉いという風潮が生まれるのか
残業が偉いと言われる理由はさまざまです。
この記事では、次の5つに絞って解説していきます。
- 昔の常識が引き継がれている
- 残業は当たり前という前提
- 残業=やる気に結びつけられている
- 楽をする=手抜き思われる
- 残業する=多く仕事しているという誤った認識
ちょっと長いですが、順番に見ていきましょう。
昔の常識が引き継がれている
残業が偉いと言われる1番大きな要因がこれだと思います。
昔の働き方が常識だと思っているエラい方々の価値観が、そのまま会社の価値観に結びついているパターンです。
俺が若かった頃は…
で始まる話、よく耳にすると思います。
終身雇用が当たり前だった時代は、朝から晩までとにかく長く働くのが普通でした。
その価値観が今も引き継がれて、長く働くことが美徳=偉いとされているのでしょう。
残業は当たり前という前提
昔の常識が引き継がれているのもあり、「残業は仕方ない」「残業があるのは普通だ」という考えが根強くがあります。
残業が当たり前だという前提なので、つまり定時に退社するのは当たり前のレールから外れるということです。
日本人は、まわりにあわせることを非常に重要視します。
当たり前のことができる人=偉い、そうじゃない人=偉くないという価値観に繋がるわけです。
残業=やる気に結びつけられている
日本の働き方は、「会社に帰属意識があるかどうか」を重視する会社が多いです。
実際、私が過去に勤めていた会社の人事評価シートにも「会社に帰属意識はあるか」という評価項目がありました。
会社への帰属意識・忠誠心といったものを評価する指標に残業があります。
つまり「残業する=やる気がある」という謎の価値観です。
残業=やる気に結び付けられているため、残業する人が偉いということになります。
楽をする=手抜きと思われる
日本人のよくない風習が、仕事の「結果」よりも「過程」を重視することです。
せっかく効率よく仕事を進めても、早く終わる=手を抜いていると思われます。
ああしないとダメ、こうしないとダメ、と仕事の進め方について細かく言われた経験は、誰しもあるのではないでしょうか。
口頭でのダラダラ長い説明、効率の悪い進め方、意味のない確認作業、神経質なくらいキチッとした「過程」があって、初めて仕事が成立するわけです。
仕事をパパっと終わらせると、ノウハウが身につかないという謎の価値観もあります。
効率化を求める時代なのに、能率の悪いやり方を強要される。
じっくり時間をかけて咀嚼するほうが評価されるので、必然的に残業も多くなり、残業している人が偉く見えてしまうわけです。
残業する=多く仕事しているという誤った認識
残業する人の方が残業しない人よりも評価される会社はまだまだたくさんあります。
- 1日8時間(残業なし)働く人
- 1日10時間(残業2時間)働く人
この2者なら、10時間働く人のほうがより多く仕事をこなしているといった具合です。
結果より過程を重視している証拠ですね。当然、同じ量の仕事を短い時間で終わらせる方が評価されて然るべきだと思います。
残業は偉いという風潮がもたらすデメリット
残業が偉いという風潮は、デメリットしかありません。
大きなデメリットとして、次の3つを挙げてみます。
- 毎日残業で自由な時間がなくなる
- 生活残業する人が増える
- 優秀な人が離れていく
順番に、詳しく見ていきましょう。
毎日残業で自由な時間がなくなる
残業が偉いという風潮があると、定時退社が難しくなります。
そうなると必然的に毎日残業となり、そのぶん自由な時間が失われていきます。
また、土日の休日も、仕事の疲れから寝て過ごしたり、平日に溜まった家事などで時間が失われます。
残業が偉いという風潮は、無駄な残業を増やして自由な時間を奪っていくのです。
生活残業する人が増える
残業が偉いという風潮があると、それにつけ込んで生活残業する人が増えます。
生活残業とは、残業の必要がないのにわざと残業して生活費を稼ぐ行為。
悪い言い方をすると、会社から合法的にお金を搾取する詐欺行為です。
100歩譲って「仕事があるから残業をしている」としても、本来は残業をする必要がなければ生活残業になります。
日本人の多くは、残業=お金を稼ぐ手段という価値観です。そのため、残業したい人も一定数存在するのは間違いないです。
生活残業をする人が増えると、会社として残業が当たり前の空気が蔓延するなどデメリットばかりです。
詳しくは、下記の記事でも解説しています。結論をいうと、生活残業はよくないです。
優秀な人が離れていく
残業が偉いという風潮があると、優秀な人がどんどん離れていきます。
そりゃそうですよね。優秀な人は仕事を効率的に終わらせるのに、無能な人やサボり魔に混ざって残業しなきゃいけないんだから。
正常な思考回路を持っていたら、不満が募って辞めます。
残業が偉いという空気への対処法
残業が偉いとする空気のなかで働いているのなら、そのまま我慢して働き続けても幸せにはなれません。
残業が偉いという空気は、適切に対処する必要があります。ここからは、具体的にどうするか対処法について解説していきます。
気にせず定時退社する
残業が偉いとする空気があっても、気にせず定時退社しましょう。
やることをちゃんとやっていれば、定時で退社するのは何ら問題ありません。
まずは、「定時で退社するのは普通のことだ」という認識をもつのが大切です。
あなたが定時に退社することで、「私は残業が偉いとは思っていません」と遠回しに主張する効果があり、ひいては「残業が偉い」とする職場の空気をぶっ壊すことに繋がります。
大事なのは、定時退社を継続して「残業しない人」というキャラ付けをすること。
最初こそ視線が気になるかもですが、定時退社を続けると、まわりの人があなたを見る目も慣れてきます。
職場の雰囲気的に定時退社しづらいと思ったら、下記の記事も参考にご覧ください。
同じ価値観の人を見つける
同じく「残業が偉い」という空気に疑問を持っている人を見つけて、一緒に定時退社してみましょう。
1人よりも2人、2人よりも3人・4人…と、数が増えればそのぶん影響力も大きくなります。
残業が偉いと思わない人が増えれば、少なくとも働いている職場やチームの価値観は変わります。
どんどん影響力を拡大していくことで、最終的には会社全体の価値観を変えることができるかもしれません。
同じ価値観の人をどんどん引き入れて、残業が偉いという空気をぶっ壊していきましょう。
どうしても無理なら転職
どう頑張っても会社の「残業=偉い」という価値観を変えられない(変わる見込みがない)なら、素直に転職しましょう。
たとえば、定時で退社すると
- 孤立する
- 悪態をつかれる
- 評価が下げられる
- 仕事を押し付けられる
こんな状況では、今の会社にいても損をするだけです。
理不尽は、我慢するものではありません。終身雇用も崩壊した今の時代、転職して会社を変えるのは当たり前になっています。
転職すればかならず残業が無くなる保証はありませんが、我慢して残業漬けの毎日をおくるか、転職して残業から解放される可能性をとるか、どちらか選ぶなら絶対に後者ですよね。
しっかりと会社を選べば、かならずマトモな会社に就けます。どうしても無理なら、転職して環境を変えましょう。
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