毎日の残業、疲れますよね。
残業が続くと、毎日2時間3時間と残業するのが当たり前という錯覚に陥り、定時や1時間残業で退社することが「早い」とさえ言われてしまいます。
この際ハッキリ言いますが、残業が当たり前のように毎日続く状況は異常です。
本記事では、以下の内容について解説します。
- 残業が当たり前なのはおかしい理由
- なぜ当たり前のように残業するのか
- 残業が当たり前の風潮がもたらすデメリット
- 残業が当たり前の日々をやめる4つの対策
この記事にたどり着いたということは、あなた自身も残業が当たり前なのはおかしいと思っているのではないでしょうか?
この記事を読むと、残業が当たり前なのはおかしいとわかり、残業に対する価値観が変わります。
価値観が変わると、自然と残業も減っていきます。この記事を読んで、明日からでも残業を減らしていきましょう。
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残業が当たり前の会社はおかしい理由
結論からいうと、残業が当たり前の会社はおかしいです。
まずは、その理由を述べていきます。
1日の労働時間は法律で「8時間以内」と決められている
1日の労働時間は、法律で8時間以内と決められています。
これは、厚生労働省のページにも書いてある事実です。
使用者は、原則として、1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはいけません。
引用元:厚生労働省
この大原則が、ほとんどの会社で守られていません。
忘れてしまいがちですが、残業が当たり前という状況は前提からおかしいのです。
残業は本来、繁忙期や突発業務で発生するもの
残業とは、1日8時間・週40時間を超えて働いた全ての時間のことをいいます。
本来なら、繁忙期や突発的な業務への対応のために所定時間を超えてするのが残業です。
残業が当たり前の会社でよくあるのが、「仕事が終わらないから残業せざるを得ない」という状況。
これも、残業の定義から考えると意味不明です。
なぜなら、誰もが定時で仕事が終わるように段取りをすればいいだけだから。
仕事が常に忙しい状況というのは、納期を設定している人間に問題があります。
顧客の要望をマストとするなら、今の業務状況から対応の可否を判断して、無理なら交渉するか断ればいいだけ。
もちろん、ケースバイケースでどうしても無理な対応をしなければならないときもあると思います。その時に初めて「残業」が発生するものです。
毎日の残業が当たり前の状況というのは、最初から残業ありきの段取りがされているということです。
1日8時間労働がそもそも長い
そもそも論ですが、8時間労働が長いと思います。
労働者による8時間労働制導入が要求される中、1919年に開催された国際労働機関第1回総会で「1日8時間・週40時間」という労働制度が国際的労働基準として定められました。日本では、1916年に施行された工場法を経て、1947年に労働基準法が施行され1日8時間労働が規定され、現代に至っています。
引用元:8時間労働が誕生した経緯と労働時間を短縮すべき理由
このことから、日本で8時間労働が規定されたのは1947年だとわかります。
近年はIT化により、仕事の処理スピードは格段に上がっています。
昔なら10しかできなかった仕事が、今なら100も200も処理できる時代です。
IT化で仕事は格段に早くなったのでそもそも8時間も労働する必要がなくなったのではないかとも思います。
しかし現実は、仕事が早くなった分コストが下がってモノが安くなり、大量受注・大量生産で仕事量が増加しています。
結局、「8時間+残業」という労働枠のなかで働いているだけなのです。
仕事量が増えた影響で、処理する情報量も何十倍・何百倍と負担が増えています。
同じ8時間労働でも、IT技術が発展する前と後で疲れ方の質そもそも違うのです。
繰り返すと、8時間労働がそもそも長いと言えます。ここからさらに2時間も3時間も残業するなんて、とても正常とは思えません。
結論:残業が当たり前の会社はおかしい
ここまでの話をまとめると、下記のとおりです。
- 1日の労働時間は法律で「8時間以内」と決められている
⇒ 「残業が当たり前」という前提がそもそもおかしい
- 残業は本来、繁忙期や突発業務で発生するもの
⇒ 「毎日忙しい」という状況が異常
- 1日8時間労働がそもそも長い
⇒ IT化で仕事量は増えたのに労働時間は同じ
以上の理由から結論を繰り返すと、残業が当たり前の会社はおかしいと言えます。
なぜ当たり前のように残業をするのか
まわりを見てみると、当たり前のように残業する人ばかり。
では、彼らはなぜ当たり前のように残業をするのか。その理由はさまざまです。
残業が当たり前の状況に疑問を持っていない
日本の会社の多くは、残業が当たり前の状況に疑問を持っていないです。
仕事=残業が前提となっている
そもそも多くの会社で、「仕事=残業」が前提となっています。
根拠は、求人サイトなどで正社員の求人票を見れば明らか。
ほとんどの会社で、月の残業時間◯◯時間と、残業が前提の書き方をされています。
残業は当たり前だという価値観ができてしまっている証拠ですね。
しかも、求人票に記載される残業時間はだいたい、派遣や契約社員も含めるなどして少なく見せています。
求人票に残業は月20時間と書いてあっても、実際は40時間、60時間と働いている人もたくさんいるはずです。(※経験にもとづく仮説)
1ヶ月の残業が20時間ですら、少ないと言われます。
これが、世の中の会社員がもつ価値観です。
新卒入社時点で価値禍を刷り込まれる
私も新卒から社会人を8年経験していますが、会社で働く人のほとんどが「残業が当たり前」という価値観を持っているなって思います。
新卒で会社に入社し、右も左もわからないうちから「仕事は残業があるのが当たり前」という価値観を刷り込まれます。
その価値観が会社内に広がり、「残業が当たり前」という空気が蔓延するのです。
昭和の働き方の名残
当たり前のように残業するのは、昔の働き方がずっと引き継がれている原因もあります。
高度経済成長期の時代は、現在と比較して労働時間が長く 、多くの労働者が朝から夜遅くまで働いていました。この時代は終身雇用、年功序列が制度として力を持っており、与えられた仕事をこなしていれば、ある程度の年月が経つ頃には昇進と昇給が約束されていたのでしょう。
引用元:明日の人事オンライン
終身雇用が当たり前だった時代は、朝から晩までとにかく働いて昇格や昇給を目指していたのでしょう。
ただ、今は大企業のリストラが増えるなど、終身雇用も崩壊したとも言われています。
長時間働いて会社に生活を守ってもらう時代は終わったのに、働き方は昔のまま引き継がれているというわけです。
まわりの空気を読ませる風潮
職場の空気・雰囲気も問題です。
定時に退社しようとすると「え?もう帰んの?」みたいな空気を作るモンスター社員、あなたの職場にもいませんか?
私たちは、幼いころから同調や空気を読み合う環境のなかで育ち、それが大人になっても引き継がれています。
忙しく働いている人を横目に退社するのは「空気が読めない」「協調性がない」とする風潮も、まだ根強く残っています。
このような風潮が、結果的に「帰れない」「帰るのが気まずい」雰囲気をつくり、残業するのが当たり前の環境ができあがるわけです。
給料が低くて生活残業している
世の中には、進んで残業する人もたくさんいます。
理由は簡単、残業すればするほどお金が増えるから。
特に、給料が少ない会社は「残業しないと生活できない」と謳う人ばかりです。
会社の売上は、効率的な仕事と直結します。
つまり、生活残業をする人がいると、そのぶん会社の売上も減るということ。
そうなると、会社は従業員の給料を上げることも難しくなり、給料は少ないまま。
結果、残業が当たり前の会社となってしまいます。
残業が当たり前の風潮がもたらすデメリット
残業が当たり前の会社で働くのは、デメリットばかりです。
とくに致命的なのは、次の3つ。
- 自由な時間がなくなる
- 心身の健康が損なわれる
- 仕事の効率が低下する
もし今あなたが毎日残業をしているなら、知っておいたほうがいいです。
自由な時間がなくなる
毎日残業していると、自由な時間がなくなります。
もはや言わずもがなの事実ですが、改めて掘り下げてみましょう。
毎日2時間でも自由な時間があれば
- 家族との時間を過ごす
- 料理を頑張る
- 健康のために運動をする
- 趣味に没頭する
- 読書や勉強をする
- 副業に挑戦する
などなど、できることが増えます。
逆に、毎日残業漬けだと上記で挙げたことはほとんど叶いません。
終電まで働くのは論外ですが、たとえば1日2時間・3時間の残業でも、充分なプライベートの時間を確保するのは難しくなります。
21時に仕事が終わっても、家に着くまでの時間、食事やお風呂の時間を考えると、自由な時間はほとんどありません。
そもそも、残業で疲れた状態でなにかしようという気もなかなか起こらないものです。
家に着いて、お酒を飲みながらなんとなくテレビを見ていたら寝る時間になるって人も多いのではないでしょうか。
残業が当たり前の日々に慣れている人は、自由な時間がなくなり人生損します。
心身の健康が損なわれる
残業が続くと、心身の健康が損なわれていきます。
具体的に挙げると
- 食生活の乱れ
- 運動不足
- 睡眠不足
- 眼精疲労、肩こり、腰痛
- ストレスによる身体の不調
- うつ病などの精神疾患
などなど、健康リスクだらけです。
普段の生活でたとえると、食生活と睡眠時間は崩壊します。
夕食は19時(あるいは就寝の3時間前)までに済ますのが理想と言われていますが、残業していたらほとんど不可能です。
長時間労働をしていたら、睡眠時間の確保すら難しいこともあります。
残業は不健康のもとです。毎日当たり前のように残業していたら、健康な生活を送るのが不可能になっていきます。
仕事の効率が低下する
残業ばかりしていると、どんどん仕事の効率が低下していきます。
残業時間は生産性が低い
もっとも集中できて、高い生産性で仕事ができる時間は「午前中」です。
そして、15時くらいから定時に近づくほど集中力は切れていきます。
これは私自身も強く感じていることで、朝は上司とちゃんと会話ができるのに、夕方だと的を得ない答えが多くなります。
仕事の疲れから集中力が切れている証拠です。
つまり、残業時間は「超低い集中力で仕事をしている」状態ということ。
こんな状態で仕事をしても、本来のパフォーマンスを発揮するなんて不可能です。
効率のいい仕事は「充分な休息」が必要
仕事を効率よく進めるために必要なのは「充分な休息」です。
毎日残業していると、仕事以外の自由な時間を確保するのが難しくなります。
そうなると、頭の中は常に仕事モードで、心が休まる時間を充分に確保できません。
また、残業で仕事終わりが遅くなると、睡眠時間を削ることにもなるかもしれません。
心の休息と睡眠、どちらも効率よく仕事をするために大切な要素です。
毎日残業していたら、そのどちらも不足し、疲労が抜けずに仕事の効率はどんどん悪くなっていきます。
毎日残業が当たり前だと意欲が下がる
効率よく仕事をこなして早く仕事を終わらせても次々と仕事を渡されて、結局残業を強いられるパターンも多いと思います。
これは非常によくないことです。どれだけ効率よく仕事をしても残業を強いられたら、仕事の意欲が下がります。
そうなると、仕事の効率がどんどん下がるだけじゃなく、効率よく仕事をしようという考えも削がれていきます。
つまり、仕事を効率よくこなせない人間になってしまうということ。
世の中、仕事のスピードはどんどんあがり、効率を求められる時代です。
効率よく仕事ができない人間は、これからの時代で大きなリスクとなります。
残業が当たり前の日々をやめる4つの対策
残業が当たり前の日常から脱出するためにはどうしたらいいのでしょうか。
具体的な対策として挙げられるのは、次の4つです。
- まわりの雰囲気に合わせるのをやめる
- 真面目に仕事するのをやめる
- 副業で本業以外の収入を作る
- 転職して環境を変える
どれも、すぐに実践できます。詳しく見ていきましょう。
① まわりの雰囲気に合わせるのをやめる
定時やちょっとの残業で仕事が終わったのなら、まわりの空気を読まずに退社しましょう。
定時に退社しようと思っても、まわりが残業してて雰囲気的に帰りづらい…ってこともよくあると思います。
帰りづらい気持ちはよくわかりますが、ここで雰囲気にのまれて残業していたら、あなたの人生は損するばかりです。
残ってダラダラと生産性の低い仕事をするより、スパッと退社してしまったほうが、あなたにも会社にもプラスです。
勇気を出して、ムダな残業をせずに帰りましょう。
残業せずに退社すること自体に意味がある
残業せずに退社するのは、それ自体に意味があります。
あなたがまわりの空気を読まずに退社すれば、同じように雰囲気でなんとなく残業している人の背中を押してあげられます。
そうすれば、定時で退社する人もポチポチと現れて、「残業したくない派」のグループもできてくるかもしれません。
あなたの勇気が、社内の雰囲気を変えるきっかけになるかもしれないのです。
② 真面目に仕事するのをやめる
残業が当たり前の状態から脱出するためには、残業を減らすことが大事。
そのためには、仕事を早く終わらせる必要があります。
仕事を早く終わらせるために、真面目に仕事をするのをやめてみましょう。
真面目をやめるといっても、悪い意味ではありません。ポイントは2つあります。
ポイント1:60%くらいの出来で終わらせる
1つめのポイントは、仕事の手を抜くことです。
「終わりよければすべてよし」という言葉もありますが、仕事では特に当てはまります。
たとえば、同じ仕事をするにしても
- 100%完璧なものを作る
- 60%くらいの出来で済ます
このどちらかなら、一見すると100%の仕事が求められるようにも思います。
しかし、60%の出来でも仕事が完了するのなら話は変わってきます。60%なら、驚くほど早く仕事が終わります。
仕事で大事なのは「結果」です。
正しい結果が得られるのなら、多少の手抜きは問題にはなりません。
効率が求められる今の時代、100%を目指す完璧主義の考え方は捨てることを求められます。
ポイント2:重要じゃない仕事は無視する
2つめのポイントは、重要じゃない仕事は思い切って無視してみることです。
冷静にタスクを分析してみると、やらなくていい仕事に溢れているかもしれません。
「緊急性がなく、重要度の低い仕事」は思い切って無視してみましょう。
のちに何も起こらなければ、そもそもする必要が無い仕事だったとわかります。
与えられた仕事は100%すべて完璧に行う必要はありません。
ムダは徹底的に削っていきましょう。
③ 副業で本業以外の収入を作る
残業漬けの日々から抜け出すには、副業で本業以外の収入を作るのもおすすめ。
たとえ小さな額でも、本業以外の収入を作るだけで心にゆとりができます。
本業収入に頼りきっている状態とは、会社に依存している状態。
そうなると、不本意な残業や理不尽があっても、我慢を強いられます。
一方で、本業以外の収入を作れれば「もし本業がダメになってもなんとかなる」という心の余裕が生まれます。
心に余裕があれば、会社の理不尽に「No」と言う勇気も出てくるものです。
事実、私自身も本業以外の収入を作ったおかげか、自分の主張に自信を持つことができてますし、会社の悪い雰囲気には乗らず、言いたいことは言う方です。
副業で得られるものは、副業収入だけではありません。副業を通して世の中のことを知り、仕事の視野が広がります。
副業は残業が当たり前の日々ををやめるきっかけとなることは間違いないです。
副業初心者はクラウドソーシングサービス登録がおすすめ
副業が初めてなら、手軽に始められるクラウドソーシングサービス登録がおすすめです。
クラウドソーシングとは、インターネットを介した業務委託です。
エクセルのデータ入力のような簡単なものから、アプリ開発などの高度な案件まで、企業や個人事業主からさまざまな案件が発注されています。
豊富な案件からあなたに合った仕事を探せるので、まずは登録してどんな仕事があるのか見てみましょう。
④ 転職して環境を変える
結局、1番手っ取り早くて確実な方法が「転職」です。
前述した3つの対策は、あなた自身が変わることによる対策です。
マトモな会社なら効果はのぞめますが、そもそも残業が当たり前の風潮が強く根付いているブラックな会社では、いくらあなた自身が変わったところで状況を打開するのは難しいでしょう。
そういう場合は、転職して環境を変えるしかありません。
転職するのは普通のこと
終身雇用が崩壊したと言われる今の時代、転職して仕事環境を変えるのは普通のことです。
転職はあくまでも、現状を変えるための「手段」に過ぎません。今のあなたの会社にも、中途社員として入社してくる人も多いのではないでしょうか。
転職をしなければ、残業が当たり前の日々がこれからもずっと続き、仕事ばかりの人生となります。
一方で、残業が当たり前ではない会社に転職すれば、残業漬けの日々から抜け出し、空が明るい時間に帰宅して自由な時間を満喫できるようになります。
どちらがいいですか?残業漬けの日々をやめるなら、今すぐ転職サイトに登録して、求人を探しましょう。
本気で転職するなら、転職エージェントがおすすめ
本気で転職をするなら、転職エージェントを利用しましょう。
転職エージェントに登録すると、まずはじめにキャリアアドバイザー(転職支援のプロ)と面談をします。
そこからあなたの適正・強みを引き出し、最適な求人を紹介してくれたり、書類・面接のサポートなど転職活動の全面支援をしてくれます。
ある意味、登録するだけで逃げ道がなくなるので、本気で転職を考えているなら今すぐ転職支援サービスに登録しましょう。
残業が当たり前の会社はおかしい理由と対策:まとめ
長くなりましたが、残業が当たり前の会社はおかしい理由とすぐにできる4つの対策についてでした。
繰り返しですが、毎日の残業は当たり前のことではありません。むしろ、残業が当たり前の状況になっているのが異常です。
異常な状況を抜け出すために、本記事で紹介した対策をぜひ実践してみましょう。
最後に、1つだけ大事なことをお伝えします。
本記事で解説した対策を実践する上で、やってはいけないことがあります。それは「後でやろう」「そのうちやろう」とすること。
たとえば、まわりの雰囲気に合わせることや真面目に仕事するのをやめるのなら「明日からやめる」。
副業を始めるなら「いますぐ始める」。
転職を考えているなら「いますぐ転職サイトに登録する」。
人間は、時間が経てば経つほど「やらない言い訳」を次々と作ります。
それで結局、なに1つ実践することなく、なにも変わらずじまいです。
行動しなければなにも変わりません。できることは「今すぐ」実践しましょう。
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